2023.09.14食べもの
冷凍庫にストックしておいて、いつでも手軽に、しかも、おいしく食べられる冷凍スイーツ。コロナ禍において、リモートワークのリフレッシュタイムに、甘いスイーツを楽しむ人が増え、その利便性とおいしさから一気に注目が集まりました。
人気の一番の理由は、日持ちすることです。賞味期限を調べると最低でも30日以上のものが多く、中には12ヶ月以上のものもあります。そのため「まとめ買い」も可能で、食べたいときに手軽に食べられます。
二番目の理由は、解凍の程度によって様々な食感が楽しめる点です。本来、全解凍していただくのが基本ですが、中には冷凍のまま食べられるように開発されたものや、半解凍で食べる場合も解凍時間で食感が微妙に変化していくことを楽しめるものもあります。SNS上では有名冷凍スイーツを題材に、「何分解凍が一番おいしい!」などと自分だけの好みを見つけている投稿をよく目にします。
三番目の理由は、購入できる場所や機会が増えたことです。従来は専門店に出向いたり、お取り寄せが必要だったものが、近くのスーパーやコンビニでも購入可能となりました。最近では自動販売機での販売も見かけるようになるなど、購入のタッチポイントが増えたことが人気急上昇の最大の理由かもしれません。
ネットショップの冷凍スイーツお取り寄せランキングを見ると、ティラミス、ガトーショコラ、チーズケーキといったケーキ類から栗きんとんや大福などの和菓子まで並び、おおよそスイーツと名の付くもののほとんどが冷凍スイーツとして販売されています。消費者目線で見た冷凍スイーツの魅力は上述のとおりですが、どうやら、お店やメーカーといった作り手側から見ても冷凍スイーツは魅力的な商品のようです。
昨今、問題視されている「フードロス」に関して、冷凍スイーツなら消費期限を長く設定できるため生産の計画も立てやすく、廃棄を減らすことに貢献できます。大手メーカーの大規模工場はもとより小規模ケーキ店においても冷凍技術の進歩によって、より簡単に冷凍スイーツの生産が可能になり、結果として大幅にフードロスを減らすことに繋がっています。同時に、冷凍販売という新しい流通手法は、夏に売上が減少する傾向にあったスイーツ業界において、年間を通じて売場を確保できるという好循環も生み出しているようです。
こうした背景もあり、魅力的な冷凍スイーツが津々浦々で次々と生まれています。この夏、いくつか試した中で、今まで食べたことのないような食感のチーズケーキも見つけました。暦の上で秋とは言え、まだまだ暑い日が続く9月ですから、今からでも試してみてはいかがでしょうか?もちろん、解凍するだけて、作りたての味を堪能できる冷凍スイーツは、オールシーズンおすすめできるデザートですが。