「あんこ」はお好きですか?

2022.12.20食べもの

今、あんこが静かなブームとなっています。あんこの歴史は長く、飛鳥時代に中国から伝来したと言われています。その後、茶道のお茶菓子として古くから親しまれてきましたが、今では、小豆あんをアレンジした桜あんや栗あん、芋あんなど季節を感じるものも多く生まれ、和菓子や甘味はもとより洋菓子やアイスクリームなどにも多種多様に使われるようになっています。

日本あんこ協会の「あんバサダー」

日本あんこ協会とは、あんこの愛好家だけで構成されるあんこ好きのための協会団体です。無類のあんこ好きが集まってスタートした協会なのですが、「あんこを通じて世界平和を実現する。」という壮大なミッションを掲げて様々なあんこ啓蒙活動を実施しています。協会では、メンバーのことを「あんバサダー」と呼んでいますが、あんこの専門家として、広く啓蒙活動をするためには、協会が作った「あんこ女子検定」「あんこ男子検定」という認定試験に合格することが必要とされています。
メンバーはすでに8000人を超えており、その活動は様々なイベントやTV番組で取り上げられています。2022年にメディアに取り上げられたものだけでも20回以上にのぼり、あんこの歴史やあんこの製法、進化形などに関して様々な考察を提供し、現在のあんこブームを後押ししています。

あんこの栄養

あんこは、素材としては乳製品やパン類、果物にも合う汎用性の高さから、さまざまなスイーツにアレンジされています。一方で、栄養面では従来あまり注目されることはありませんでしたが、近年、米国のボディービルダーたちが「ANKO」として、その栄養価に注目するなど、日本においても改めてあんこの栄養的な価値が語られるようになりました。
小豆のあんこには糖質・タンパク質・脂質・食物繊維・カルシウム・亜鉛・その他ミネラルなど数えられないほどの栄養が含まれています。さらには、貧血対策や乾燥対策になる鉄分はほうれん草よりも多く含まれています。
あんこはお砂糖を使って作るのが主流なため一見ダイエットには不向きにも思われますが、小豆の皮に含まれるポリフェノールは血糖値の上昇を抑えてくれる働きがあり、糖質の代謝を助けてくれるビタミンB1も豊富なためダイエットにもフィットする食べ物なのです。特にポリフェノールはビタミンCと一緒に摂取することで効果的に作用するため、フルーツ大福やあんみつなどの食べ方がおすすめです。また飲み物としてコーヒーや緑茶を選ぶと、ポリフェノールを、より摂取できます。
さらに、最近では砂糖を使わず、素材の甘さを生かした「発酵あんこ」が話題を呼んでいます。発酵あんこの材料は、小豆と米麹。それぞれ栄養価が高く、カラダに良いとされる食品ですが、小豆と米麹を合わせて発酵させることで、旨味が増したり、消化が良くなったり、栄養素が増えるなどといった新たな効果が得られます。レシピサイトで、発酵あんこの手作り方法も多数紹介されていますので、ぜひ、皆さんも手作りにチャレンジして、お正月の甘味として使ってみてはいかがでしょうか。

− writer

placeholder image

KEI

写真付きコラムの執筆。コミュニティクリエイター。フォーチュンテラー(タロット)。日本大学藝術学部写真学科卒業。

recommend

おすすめのコラム