マリトッツォの次は「セムラ」?

2021.10.21食べもの

全国的に大ブーム

イタリア発祥のスイーツで、ブリオッシュ生地にたっぷりの生クリームを挟んだ伝統的な菓子「マリトッツォ」(イタリア語: Maritozzo)。かわいらしい見た目もあいまって、全国で大ブームとなっています。
この菓子の起源は古代ローマにまで遡ると言われています。マリトッツォという名前は、この菓子を婚約者に贈る習慣から来ていて、男性から女性に贈られ、プレゼントされた花嫁たちが、贈った人を「夫(マリート)」(イタリア語: marito)の俗称である「マリトッツォ」と呼んでいたことに由来するそうです。
マリトッツォが全国的に知られるようになったのはコーヒー豆販売のチェーン店が2020年11月に販売し始めて、その後2021年3月に大手コーヒーショップやコンビニなどでも販売され始めたからではないかと言われています。今や、名前こそ「マリトッツォ」と冠していなくても、イタリア風コッペパンなど、それらしきものを至る所で目にするようになりました。日本は元来、外国に比べて「菓子パン」文化が進んでいます。そのため、受け入れられやすい土壌があったと考えられています。いずれにしても、仕掛け人が居たことは確かかもしれません。

実は、5年ぐらい前から北欧スウェーデンの「セムラ」というデザートが北欧ファンの間では人気になっていました。スウェーデンではイースターの時期にお茶とともにいただくのが習慣となっています。スウェーデンに限らず、北欧諸国やバルト3国でもセムラが親しまれています。セムラはカルダモンで味付けした小麦粉のパンの上部を切り落とし、ミルクとアーモンドペーストを混ぜたものを詰め、ホイップクリームをトッピングします。切り取られた上部は蓋の役割を果たし、粉砂糖がまぶされた姿は、イタリアの「マリトッツォ」とそっくりです。私自身は、「セムラ」の方が先にブレークするかな?と思っていたのですが、まだまだ、スウェーデンよりはイタリアの方が一般的には親しみがあるのでしょうか?イケアさんのレストランでは、ここ数年、イースターの時期を中心にセムラを販売していましたが、コンビニスイーツとして手掛けてもらえる程ではなかったためか、ブレークとまではいかなかったようです。

セムラと共に私が注目していたのはスウェーデンの「fika」。これは、英語で言うところの「コーヒーブレイク」のようなもので、スウェーデン人は1日の内に必ずfika timeを設けていて、コーヒーと共に甘いデザートをいただくそうです。有名なところでは新宿の有名デパートに「fika」という名のお店がありますが、日本中でfika由来のカフェが散見されるようになってきました。とは言え、まだまだ、日本人にはなじみのないワードのようです。近いうちに、コンビニでイースターの時期にセムラが売られ、「みんなでfikaを楽しもう」的なキャッチフレーズでブームになるのではないかと私は思っていますが、仕掛け人さんが動いてくれればのお話ですね。

fika
セムラ

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かんのようこ

フリーライター。パン職人やカフェ経営、農業経験などを活かし「食」にまつわるエッセイなど多数。着物の着付けや作法などに関するイベントも開催。

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