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2021.08.25おでかけ

台湾ブームのきっかけ

カバー写真は、台湾北部の港町基隆市の近郊の「九份」のものですが、この建物が宮崎駿のアニメ映画『千と千尋の神隠し』に登場した湯宿にそっくりとの話題が広がり、ここ10年の台湾観光の火付け役になったと言われています。台湾への旅行者は台湾の民主化以降、年々増加してきましたが、主に中高年の方が中心でした。ところが、ここ数年の傾向として、若い女性の旅行者が激増しています。きっかけは、インスタグラムにシェアされた写真が大きいようです。この「九份」の写真もその一つですが、他にも「天燈(てんだん)」と呼ばれるランタンイベントや、台湾のかわいいスイーツなどが若い女性の心をがっちり掴んでしまった結果、雑誌やTVの特集でも、台湾テーマのグルメ紹介などが盛んに取り上げられるようになり、話題が話題を呼び、相乗効果で現在の台湾ブームになったと言われています。結果的に、この10年で台湾への旅行者は2倍に増えました。

台湾ブームは旅行に限定されることなく、日本国内においても、台湾発のグルメが注目されるようになりました。2018年に大ブームとなったタピオカミルクティーは、台湾のTHE Alleyの日本上陸がきっかけとなり、あっという間に広がりました。その後も、台湾カステラ、豆花(トウファ)などと立て続けに紹介され、現在も台湾発のスイーツやグルメへの関心度の高さは継続しています。飲食業界では「ネクストタピオカは何?」が合言葉のようにささやかれているそうです。

台湾ブームの理由

今年、もっとも話題をさらったのは「台湾パイナップル」です。従来、あまり日本には輸入されていませんでしたが、台湾と中国の輸入トラブルをきっかけに日本のスーパーマーケットなどが大量に台湾パイナップルを輸入したことで、春先から店頭に並ぶようになりました。価格はそれまで主流だったフィリピン産のパイナップルに比べて1.5~2倍でしたが、「甘くて、芯まで柔らかく食べられる」をキャッチフレーズに、価格以上の価値が認められて大ヒット。同時に台湾バナナやライチまでもパイナップル人気に便乗して、従来以上の売り上げを記録していると聞きます。

旅行、グルメに留まらず、2019年には、東京のコレド室町に『世界で最もクールな百貨店』と評判の大型複合セレクトショップ「誠品生活」が出店、また、今年の5月には、台湾発のライフスタイルショップ「神農生活」が大阪に上陸しました。いずれも、台湾の食材や雑貨なども含む多品目を扱っており、この先、日本で多店舗展開も視野に入れているとのこと。なぜ、ここまで台湾が人気なのか?専門家に聞くと、以下のような理由が挙げられるそうです。

1.日本から近い…4時間で着く手軽さ。それゆえ旅行費用もお安くすみます。
2.食べ物がおいしい…日本人好みの味が人気です。インスタ映えするスイーツも多数。
3.親日的…台湾の人は日本のことが好きです。親切に対応してくれます。
4.生活意識が日本に近い…ライフスタイルや文化も日本に似た面が多く、親近感が湧きます。

JTB総合研究所による「コロナ禍におけるこれからの日本人の海外旅行意識調査」の結果を見ると、「コロナが終息したら行きたい国ベスト3」は、1位ハワイ、2位台湾、3位米国本土となっています。台湾に関しては、従来の台北中心から高雄、台南への関心も高まっているとのことです。このデータを見る限り、日本における台湾人気は今後も益々高まっていくようです。コロナ後の台湾、引き続きチェックしておいた方がよさそうですね。

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かんのようこ

フリーライター。パン職人やカフェ経営、農業経験などを活かし「食」にまつわるエッセイなど多数。着物の着付けや作法などに関するイベントも開催。

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