スニーカーは重要なファッションアイテム!?

2021.04.21キレイ

70歳を超えた母に「母の日」のプレゼントを贈ろうと、「何が欲しい?」と尋ねたところ、「スニーカー」との答え。「なんで?」と聞き直したら、「ジムで使いたいので、軽いのがいいわね」と追加注文までいただきました。確かに母は普段からスニーカーを愛用していますが、子供の頃の記憶をたどると、ペタッとした柔らかい革靴を履いていたことを思い出しました。母はいつ頃からスニーカーになったのかしら?と考えていると、自分自身の中でのスニーカーの位置づけも随分変わってきたことを感じました。

私の世代だとジーパンやチノパンなどを履いたときには、スニーカーが定番。学生時代からコンバースやナイキ、アディダス、プーマ、ニューバランスといったところが人気でした。でも、スカートの時は、めったにスニーカーを履くことはなかったように思います。やはり、スニーカー=スポーツシューズのイメージがあったのでしょうね。でも、10年前ぐらいからでしょうか?その私ですらスカートの時も色々なスニーカーを履くようになってきました。理由は、色合いや質感などのデザイン面がとてもファッショナブルなものが増えたということと、同時に仕事場でスニーカーを履いても失礼に当たらないような社会の雰囲気になってきたことも大きいと思います。いまや、ビジネスマンの多くがリュックを愛用している風潮と同じ感覚でしょうか。

娘の世代である10代中盤から20代の女の子の間では、スニーカーに対する価値観はさらに進化しているようです。スニーカーはカジュアルなイメージ通り越し、最近ではガーリーなファッションやフェミニンなコーデにも定番として使われているんですね。メイドさんのゴスロリ・ファッションですら厚底のスニーカーなのです。先日、スーツ姿の就活生らしき女性の足元がスニーカーだったのを見たときは、少しビックリしましたが、改めてスニーカーを履く際のTPOが広がってきていることを感じました。

今年はどんなスニーカーが人気なのかとマーケットデータを調べてみましたら、各メーカーの新作が並ぶ中、私世代の定番だったコンバースが、2020年に発売したオールスター生誕100周年記念モデル「ALL STAR 100」が好調で、さらに驚いたことには、ニューバランス996、アディダスのスタンスミス、ナイキブレーザー、アシックスのオニツカタイガーモデルが注目アイテムに入っていました。どれもこれも、私が学生時代に人気だったモデルばかりです。良いものは時代を超えることはもちろんですが、古いものが1周回って、若い世代に新しいものとして受け入れられているんですね。

1週間ほど前、18歳の娘が、私が独身の頃から大切に履いているハイカットのスニーカーを出してきて、「明日、これ貸してくれる?」と言ってきました。「いろいろ持ってるのに、なんで?」と尋ねると、「明日のコーデにはこれが似合うと思うから」とシンプルな回答。彼女世代にとって、やはりスニーカーは服と同様に『こだわりたい』ファッションアイテムなのだなあと感心しつつ、なにか、自分が大切にしてきた感性を受け継いでくれているような気がして、とても嬉しく思いました。

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かんのようこ

フリーライター。イラストレーター。絵本や「食」にまつわるエッセイなど執筆。

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