2020.11.19キレイ
トマトは、オランダ人によって、18世紀のはじめに日本に伝えられたと言われています。当初は観賞用とされていましたが、明治の頃から栽培が始まり明治後期には国産初のトマトケチャップも発売されました。昭和期に入ってトマトジュースが開発され、1950年代には年間10万本(190g缶)程度だったのが15年後には300万本にせまるほどに市場に拡大しました。
こうして、庶民の間に広がってきたトマトですが、近年、最初にブームが起こったのは2009年の「トマト鍋」。それ以前から冬場の食卓では様々な鍋がヒットしてきましたが、トマト鍋はイタリアンなテイストで若い女性を中心に瞬く間にブレイクしました。
次のブームは、2012年。京都大学と大手食品メーカーが発表した研究によるものでした。その内容は、トマトの実とジュースの成分を分析したら、脂肪の燃焼を促進するリノール酸誘導体が含まれていて、その物質を化学的に合成し、肥満マウスに与えたら、4週間で血液と肝臓の中性脂肪が約30%減少したというものでした。この発表を受けて、新聞紙面では「トマトがメタボに効く」という見出しが躍り、空前のトマトブームを巻き起こしました。
2017年に、2012年のメタボブーム以上に注目を集めたのがトマトの「リコピン」です。リコピンはカロテノイド(天然赤色色素成分)と呼ばれるものの一つで、そのカロテノイドの中でも抗酸化作用がとても高く、同じく抗酸化作用を持つ「ビタミンE」の100倍以上といわれています。抗酸化作用とは、簡単に言えば「老化抑制」。鉄が酸化して錆るように、人間の体も酸化により老いていきます。これを防止してくれる作用が抗酸化作用だというわけです。
さらにトマトには、美肌効果や風邪予防に役立つビタミンC、リコピン同様、老化を抑制するビタミンE、塩分の排出を助けるカリウム、腸内環境を整える食物繊維などをバランス良く含んでいますから、女性を中心にブームとなりました。市場も、このブームに敏感に反応しリコピンを強化したトマトジュースなどが続々と発売されました。
からだスマイルプロジェクトでも、トマト1/2個分のリコピンを含んだ「完熟トマトと鶏ひき肉のカレー」を販売しています。トマトと果実の甘味と酸味がマイルドな味わいのカレーで、鶏ひき肉が「コク深いおいしさ」と「トマトのフルーティーな味わい」を引き立てた製品です。隠し味にココナッツミルクパウダー・マンゴーチャツネ・りんごペーストなどを加えることで、マイルドな味わいに仕上がりお子様や刺激的なカレーが苦手な方にもおいしく食べて頂けるとものになっています。
トマトジュース、トマトのサラダ、トマトベースのカレーやパスタそして鍋。日本人にとって、すごく身近な味となったトマトが、健康を支えてくれるのは、とても嬉しいことです。