ケトン体回路と糖質オフダイエット

2019.12.20キレイ

エネルギーの消費

ダイエットに関して、30年以上前から様々な方法論が人気を博しては消え、消えては再燃するという繰り返しですが、基本に立ち戻ると、体内でエネルギーが消費されれば、ダイエットに繋がるということだけは自明の事実です。
今、ちまたで注目の「糖質オフダイエット」は、この基本に立ち戻った方法だと言えます。
人の体がエネルギーとして使う栄養素の優先順位は糖質>脂質>タンパク質の順番です。糖質を摂取すると、まず、糖質からエネルギーとして消費され、残ったものは体内に蓄積されます。体内に糖質がある限り、体は糖質を使い続けるので、脂肪を消費することはありません。むしろ、糖質を余剰に摂取すると残った分はインスリンによって中性脂肪として蓄えられてしまいます。
ダイエットの最初の段階は糖質のカットからと言われるのは、こうした理由からです。

ケトン体回路って何?

食事から糖質を完全にカットしても、人間は自力で糖エネルギーを生み出す「糖新生」というメカニズムが存在するため、しばらくの間は、この糖エネルギーを消費します。これがなくなると、体内の中性脂肪を分解してエネルギーをつくり出すようになります。このとき、脂肪酸の一部が、肝臓でケトン体※という物質に変わり、エネルギーとして消費されることから「ケトン体回路」と呼ばれるようになりました。
つまり、糖質オフダイエットは、この「ケトン体回路」にシフトし、「痩せるための回路」を作ることだと言っても過言ではありません。
通常はタンパク質をエネルギーとして消費することはありませんが、「ケトン体回路」の状態でタンパク質が不足すると、タンパク質をエネルギーとして消費しようとするので、糖質オフダイエット中は、タンパク質を多めに摂取する方が望ましいと言われています。
目指すは、「糖質オフダイエット」で健康的に痩せる!そんな感じでしょうか。

※ケトン体とは、β-ヒドロキシ酪酸、アセト酢酸、アセトンの総称
(出典:斎藤 糧三先生の糖質制限+肉食でケトン体回路を回し健康的に痩せる! ケトジェニックダイエットより要約)

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ケトジェニックダイエット

糖質制限+肉食でケトン体回路を回し健康的に痩せる!
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甲斐 ツマオ

エッセイスト。漫画原作者。映像作家。

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