スーパーでちょっと気になる新ジャンル

2021.05.17食べもの

大豆ミートを買ってみた

先日、スーパーで「大豆ミート」のコーナーができていたのを見つけた。存在そのものは知っていたが、コーナーができるということは、世間で広がりつつあるのか?と、好奇心が刺激され、数種類の大豆ミートを購入した。メーカーによって「大豆のお肉」「ソイミート」などと呼び名が少し違うものの、肉の形状は大きく分けて2種類~コマ切れタイプとミンチタイプ。加工方法も3種類あるようだ。ウエットなレトルトタイプ、乾燥タイプ、そして冷凍タイプだ。

レトルトタイプのミンチ肉でスパゲッティ・ミートソースを作ってみたが、「おや、ひき肉よりさっぱりしていて、おいしい」、これが第一印象だった。翌日、コマ切れタイプで回鍋肉を作ったが、これにも同じ感想を持った。実際に食べるまでは、味に問題があるのではないかと疑っていたが、その懸念が一発で払拭された。「黙って出せば気づかれないかも?」と思えるほどのミート感だった。

そもそも、大豆タンパクを加工したものなので、ヘルシーであることは間違いない。低カロリー、高たんぱくの大豆食品は、健康やダイエットの代名詞と言っても過言ではないほど消費者の間で浸透しているわけで、味さえ問題なければ、一気に広がるのは間違いない。乾燥タイプは、長期保存ができるので、お肉よりも使い勝手が良いと言える。

少し気になったので大豆ミートを生産しているメーカーさんを調べてみると、味噌メーカー、食品メーカー以外に、ハムメーカーなども参入しているというから驚いた。つまり、すでに大豆ミートは「肉」扱いされていることになる。今後、ますます幅広い企業が大豆ミートを使った商品を出してくることが予測される。大豆ミートで焼き肉もできるらしいが、それが、ごく普通になるのは、いつ頃だろう?

他にも気になる商品が色々

オメガ3系とは、EPA/DHAやα-リノレン酸などの必須脂肪酸のことを言うのだが、これらを含んだ商品も目につく。魚肉ソーセージ、サラダドレッシング、オイル類、ナッツ類、魚の缶詰など。私の知る範囲でもこれだけあるのだから、やはり、これも健康志向に端を発した注目ジャンルなのだろう。

最後に、「アガベシロップ」をご存じだろうか?あくまでも、私の推測だが、おそらく認知度は10%程度。アガベはメキシコ産の植物で、有名なお酒「テキーラ」の原料なのである。メキシコには300種類以上のアガベが生存しているのだが、アガベシロップという天然の甘味料を作れるのはブルーアガベとサルミアナの2種類だと言う。根の部分に糖質を蓄えるため、そこから搾取した樹液がアガベシロップになる。欧米などでは早くからこの甘味料に注目してきたが、日本においては有機JAS認証を取得した商品が、ここ数年、やっと登場し始めた。今では10種類以上の商品があると思われる。我が家でも、1年ぐらい前からパンケーキにメープルシロップの代わりにかけたり、ケーキ作りの甘味として使っている。

スーパーマーケットが大好きな私としては、今後も、こうした目新しい商品をどんどんチェックしていきたいと思う。そして、そのジャンルの商品がなぜ増え始めたのか?その背景にあるものも、しっかりと押さえていきたいものだ。

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大豆ミートのコクうまキーマカレー

挽き肉の代わりに大豆で作られた“大豆ミート”を具材に使用しました。しっかりとしたスパイシーな香りと野菜のおいしさが感じられるキーマカレーです
https://kspj.nippon-access.co.jp/product/016.html

− writer

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甲斐 ツマオ

エッセイスト。漫画原作者。映像作家。

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